「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。

ーーホテルの部屋で、

「……聖哉さん、キスして?」

彼女が目を閉じる。

唇を合わせると、

「…ん、好き…」

と、呟きを漏らした。

「……好き…か」

自分でも呟いて、唇を離すと、

「……どうしたの?」

と、彼女が目をひらいた。

「……好きの意味が、わからない……」

「……好きの意味?」

聞き返されて、「ああ」と、頷く。

「……わからないんだ。好きなのかどうかが……君のことも、誰のことでも……」

頭が痛くも感じられて、額に片手をあてる。




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