あの夏の空に掌をかざして
「呼んだ?」
あたしが不意に呟いた言葉に、日向が反応する。
ハッとしたあたしは、慌てて何でもないと言う。
「ねぇ、これとかお土産にいいんじゃない?おばさんに買ったら?」
そう言って日向が差し出してきたものは、色んな魚がプリントされたクッキーだった。30個入りで、可愛いしお土産なんかによさそうだ。
「…そう、だね」
だけど、あたしにはお土産を渡すことも出来るのか分からない。
こうやって、たまにあたしと周りの"ズレ"を感じることが、こんなにも辛い。
だけど、それで終わっちゃ、何にも出来ないから。
「っうん!それにするよ!」
あたしは、絶対に帰るんだ。生きるんだ。日向と。
だから、これは、その第一歩。
生きて、帰って、そして、お母さんにこれを渡す。
たったそれだけでも、あたしには、今最高の目標に思えた。
あたしが不意に呟いた言葉に、日向が反応する。
ハッとしたあたしは、慌てて何でもないと言う。
「ねぇ、これとかお土産にいいんじゃない?おばさんに買ったら?」
そう言って日向が差し出してきたものは、色んな魚がプリントされたクッキーだった。30個入りで、可愛いしお土産なんかによさそうだ。
「…そう、だね」
だけど、あたしにはお土産を渡すことも出来るのか分からない。
こうやって、たまにあたしと周りの"ズレ"を感じることが、こんなにも辛い。
だけど、それで終わっちゃ、何にも出来ないから。
「っうん!それにするよ!」
あたしは、絶対に帰るんだ。生きるんだ。日向と。
だから、これは、その第一歩。
生きて、帰って、そして、お母さんにこれを渡す。
たったそれだけでも、あたしには、今最高の目標に思えた。