あの夏の空に掌をかざして
待ち合わせの駅前に着くと、既に楓は来ていた。スマホをいじっているしきりに、あたしがいないかキョロキョロと見回していた。
駅前のベンチに足を組んで座っている楓は、スタイルがよくて顔もそこそこな事もあって、なかなかにきまっている。
服装は、中心に大きいサングラスの絵が描かれた白いTシャツに、穏やかな緑色のスカジャンを羽織って、濃い色のジーンズを履いている。低い位置で小さいお団子にしている頭には、所々が装飾された黒いつば付きのキャップを被っていた。耳にも大きくて丸いイヤリングを付けている。手には財布だけ持っていて、それがまたカッコいい。
わぁ…すごい今どき風だ、なんか自分の格好が恥ずかしい。
「お、おまたせ!ごめんね遅れて」
小走りで楓のもとに行く。楓は顔をあげて、あたしの顔を確認すると、立ち上がって全然だいじょーぶ!と言った。
「よし、じゃあ行きますか」
「はーい!で、どこに行くの?」
あたしが尋ねると、楓はあたしを見てニヒヒ、と笑った。
嫌な予感がしてゆっくりと後退するけど、楓もじりじりと近寄ってくる。そして腕をガシッと捕まれた。顔を青くするあたしに対し、楓は楽しそうに瞳をキラキラと輝かせて、あたしは連行されることになった。
駅前のベンチに足を組んで座っている楓は、スタイルがよくて顔もそこそこな事もあって、なかなかにきまっている。
服装は、中心に大きいサングラスの絵が描かれた白いTシャツに、穏やかな緑色のスカジャンを羽織って、濃い色のジーンズを履いている。低い位置で小さいお団子にしている頭には、所々が装飾された黒いつば付きのキャップを被っていた。耳にも大きくて丸いイヤリングを付けている。手には財布だけ持っていて、それがまたカッコいい。
わぁ…すごい今どき風だ、なんか自分の格好が恥ずかしい。
「お、おまたせ!ごめんね遅れて」
小走りで楓のもとに行く。楓は顔をあげて、あたしの顔を確認すると、立ち上がって全然だいじょーぶ!と言った。
「よし、じゃあ行きますか」
「はーい!で、どこに行くの?」
あたしが尋ねると、楓はあたしを見てニヒヒ、と笑った。
嫌な予感がしてゆっくりと後退するけど、楓もじりじりと近寄ってくる。そして腕をガシッと捕まれた。顔を青くするあたしに対し、楓は楽しそうに瞳をキラキラと輝かせて、あたしは連行されることになった。