あの夏の空に掌をかざして

ランデヴーのお誘い

 あの後、結局二人してダラダラ休憩時間を延ばしてしまったので(主にあたしがおねだりして)、続きはまた明日やろうということになった。


 まだ6時前だしあたしと日向の家は隣同士なのに、日向はあたしが玄関に入っていくまで自分は家に入らなかった。


 過保護だなあなんて思う気持ちとは裏腹に、嬉しさと複雑さとがごちゃ混ぜになって、またあたしを苦しめる。


 やっぱりあたしは、日向にとって妹なのだと実感した。


『え~?じゃあ大人っぽくしてみればいいんじゃん?』


「そんなこと出来るんならしてるし!てかキャラじゃないし!」


 夜11時前、寝る支度をしてから、あたしは親友の設楽楓(シタラ カエデ)に電話をかけた。


 楓は、高校になってからできた友達で、バスケをしているからか、背高でボーイッシュな女の子だ。まだ出会って半年ほどしか経ってないけど、すぐ意気投合して、今では何でも話せる仲にまでなった。


 それは例に漏れず、恋愛相談だって。
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