あの夏の空に掌をかざして
暫く歩いたところで、商店街に差し掛かる。女の子は、挫いて腫れた足を押さえてうずくまる。
男の子は大人を呼びに、
『×××ちゃん、上!』
行くことなく、上から看板が落ちてくることを知っていたかのように、女の子を移動させた。
「っ!!」
…やっぱり、さっきと違う!……てことは、あの男の子は、時間を遡ってるってこと?おのおばあさんの話は、本当だったの!?
そう思うと、なんだか今までの出来事が、点と点が、線で結ばれていくような気がして、気持ちが悪くなった。
あたしは、目の前の出来事が信じられずに、男の子を凝視する。
そこで、あたしは自分から光が出ていることに気付く。
……あの男の子から出てたのと、おんなじ光。
眩い光が、他の景色を見えなくするくらい光ると、あたしは意識が遠退くのを感じた。