あの夏の空に掌をかざして
「そういえば、この時逆町に伝わるある伝説を知ってるかい?」
来た。あたしはそう思った。だから、先手を打つ。
「時を遡れる町……ですよね?」
いきなり話したからか、はたまた当たっていたからか、おばあさんは驚いたような顔で、あたしを見る。しかし、直ぐにつまんなさそうな顔になって、「知ってたのかい」と言った。
今度は、日向が感心したように「よく知っていたね」と言った。
「はい。だけど、どうしてそんな伝説が出来たんですか?」
「それは私にもわからんよ、だけど、ここは昔から霊的な力が強い町だったみたいだがね」
……霊的な…力。
顎に手を当てて、あたしは考える。
隣では、日向が話についていけなくて困惑した表情をしている。今はそれよりも、より沢山の情報を得るために、おばあさんに質問をする事に力を注いだ。
来た。あたしはそう思った。だから、先手を打つ。
「時を遡れる町……ですよね?」
いきなり話したからか、はたまた当たっていたからか、おばあさんは驚いたような顔で、あたしを見る。しかし、直ぐにつまんなさそうな顔になって、「知ってたのかい」と言った。
今度は、日向が感心したように「よく知っていたね」と言った。
「はい。だけど、どうしてそんな伝説が出来たんですか?」
「それは私にもわからんよ、だけど、ここは昔から霊的な力が強い町だったみたいだがね」
……霊的な…力。
顎に手を当てて、あたしは考える。
隣では、日向が話についていけなくて困惑した表情をしている。今はそれよりも、より沢山の情報を得るために、おばあさんに質問をする事に力を注いだ。