あの夏の空に掌をかざして



「…やっぱ、あの男の子もループしてるんだ…」


 その証拠に、前回の夢では女の子は33回目の危機に死んじゃったのだが、今回はそんなことはなかった。


 そして、34回目の危機にーーー。


 ドン!女の子は、通り魔に襲われて、殺されてしまった。


『×××ちゃん!×××ちゃん!』


 男の子の、年相応な甲高い叫び声が聞こえるのは確かなのだが、女の子の名前とおぼしき所だけは聞き取れない。


 …なんで、名前のことだけ分からないんだろう……そしたら、もう少し分かるかもなのに……。


 その様子をじっと見つめていたあたしは、次の男の子の一言に驚いた。


『……これで、33回目…。』


 33回目?てことは、あたしと同じじゃん!……今までの夢も、そうだったのかな?


 今までの夢も、男の子とあたしのループが平行していたのかもしれない。


 あたしは、その事を日記に付け加えたのだった。
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