今日も一条三兄弟と××な日々。
校則とはいえ、これはやりすぎだ。
なんで話してただけでグラウンドを走らされなきゃいけないの?熱中症にでもなって取り返しのつかないことになったらどう責任を取るつもりなんだろう。
「茉莉ちゃん眉間」と、昴さんが私を見上げながらクスリと笑う。
「ああ、すいません。なんか腹が立っちゃって」
役員の人は会長が決めたことには逆らえないって言ってた。つまりやっぱりこのおかしな校則は全部生徒会長である霧島禄が言い出したこと。
霧島くんは特別扱いされてるし、授業に出ないことも珍しくないと誰かが言ってた。
そっちのほうが問題じゃないの?
むしろ生徒会長になれたのも色んなコネっぽいし、家がお金持ちだとそんなに偉いのかって話だ。
「多分、見られてるね」
「……え?」
昴さんがメガネをかけ直して私の膝から起き上がった。
「せ、生徒会の人ですか?」
私も周りを確認してみたけど今のところ誰もいない。
「人じゃない気配がするんだよね」
「ひ、人じゃないって……」
「まだ分からないからなんとも言えないけど、暫くはちょっと気をつけたほうがいいかもね。色々と」
昴さんが怖い顔をするから私もゾクッとしてしまった。