今日も一条三兄弟と××な日々。


それから午後の授業が終わって放課後。何故か担任から雑用を押し付けられてしまって、多分私が暇人に見えたのだろう。

なんか今日1日色々なことがありすぎて疲れた。

学校もなんだか雰囲気が違うし、縛りつけるような校則のせいでみんな元気がない。


……なんとかならないものかな。

そんなことを考えながら職員室をあとにして私は廊下を歩いていた。

すると前を歩いていた生徒がなにかを落とした。本人は気づいていないみたいでスタスタと歩いていく。


拾い上げたのは黒い生徒手帳。

普通の生徒は赤色だけど表紙に〝生徒会〟の文字が書かれていて、どうやら生徒手帳の色まで違うらしい。

迷ったけど、見つけちゃったし拾っちゃったし……。


「あ、あの……」

小さな声は前の人に届かない。


「あの!」

意を決してその人の肩を叩こうとすると、まるでスローモーションのように交わされてしまい、その顔が私を見る。


「誰だ、お前」

耳にこだまするような重低音。
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