今日も一条三兄弟と××な日々。


「この前っていうか先週かな。校則が厳しくなる前。放課後に茉莉の靴箱にまた嫌がらせの紙を入れてる人がいたんだよね。しかも今度はもっとひどいことをしてやろうとかクスクス笑いながら話してて」

「そ、そうなの……?」

「ムカついたから文句を言ってやろうとその人たちに近づいたらさー」


景ちゃんの視線が私じゃなく別の場所へ。

それを辿るように振り向くと、窓際の一番後ろの席で机に伏せて寝ている聖の姿。再び視線を景ちゃんに戻して言葉の続きを待つ。


「私が言う前に一条くんが怒ってくれたんだよね」

「え、こ、聖が?」

そんなことひと言も言ってなかったし、聖は学校ではクールだからあまり怒ったりもしない人なのに……。


「そういうの迷惑だからやめてくんないって。俺たちが誰と話そうと縛られる権利はない。だからそれであいつを傷つけていい理由にはならないから、マジでやめろって」

「………」

「けっこう真剣な顔で怒ってくれてたよ」
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