今日も一条三兄弟と××な日々。
「俺思ったんだけど霧島ってただ単に女に慣れてないだけなんじゃないの?」
晶くんが昴さんのお弁当を食べながら言った。
「確かに霧島の場合は動揺や心の乱れで変異しやすくなるのかも。そう考えると晶の言うとおりかも」
昴さんもその言葉に乗る。
霧島くんが女の子に慣れてない……?まあ、今まで人間を毛嫌いしていて接する機会もなかっただろうし。
もし本当に女の子に触られて動揺から変異する体質だとしたら……ちょっとというか、だいぶイメージが変わる。
「勝手に人の噂をするな。透明人間に吸血鬼」
その時、私たちの背後から声が聞こえて気づくと霧島くんが不機嫌な顔をして立っていた。
「げっ、出た」
晶くんは露骨にイヤそうな表情。
「あのさその呼び方やめてくれないかな?周りから勘づかれたらヘンに思われるだろ」
「勘づかれるような行動をしなきゃいいだけの話だ」
「………」
大人な昴さんも霧島くんとはこんな調子。
仲良く……できるかどうかは分からないけど、もうあんな争いごとが起きないことだけを今は祈るのみだ。