今日も一条三兄弟と××な日々。
「え、だ、だって聖は気を失ってそのまま寝ちゃったし……。風邪のせいで聖はあんなことをして……だからあれはなかったことになってるというか、聖は無意識でやっていたとばかり……」
日本語がたどたどしくなる。
それで同時に甦ってくる記憶。
「たしかにあの時、血がざわついて狼になりかけてたけど、なにをしてるとか誰にしてるとかはちゃんと普通に分かってた」
まさかの事実。
考えないようにしてたけど思い出すとまた身体が熱い。聖のキスと指先が脳裏に浮かんできてクラクラしそう。
「つ、つまり……確信犯ってこと?」
「さあな」
聖は隠すように私の前を歩きはじめた。
……ああ、どうしよう。
ちょっと早歩きで歩く聖を追いかけながら、その耳が赤くなっていることに気づく。
自惚れてないし、勘違いもしてない。
だけどもし、聖と同じ気持ちだったら……。
「こ、聖っ!」
その足を大声で呼び止めた。
こうなったら当たって砕けてもいい……!
この胸の高鳴りはもう止められない。
「わ、私が聖のこと好きだって気づいてる?」
……言ってしまった。
しかも人生初の告白で何故か疑問形。すると聖はくるりと振り返って私を見る。
ドクンドクンと心臓が速い。