今日も一条三兄弟と××な日々。
ワケあり三兄弟と××な日常
***
次の日。スマホで設定したアラームが鳴っていつもどおりの朝。まだ昨日の余韻が続いていて夢の続きでも見ているような気分。
気を抜けば寝てしまいそうな睡魔を必死で打ち消して、ゴロンと体勢を変えると目の前には顔。
「まりりん、おはよ」
「きゃあ……んんっ!」
ビックリして悲鳴を上げそうになったけど、それを晶くんが手で制止する。
「大声を出したらまりりんの両親に気づかれちゃうでしょ」
なぜか馬乗りにされて口を押さえられている状況。頭が回らないのは寝起きだからではない。
「な、なんで晶くんが私の部屋にいるの?」
しかもベッドの横で添い寝をするように横になっていて。普通なら不審者で警察に通報してるレベルだ。
「うーん、今日はなんだか早起きしちゃって。
まりりんの顔が見たくなったから遊びにきた」
色々とツッコみたいところが山ほどあるんだけど……。
「……っていうか、どこから入ってきたの?」
私は晶くんと距離を取って窓の鍵を確認。
……鍵はちゃんと閉まってる。
「あー違う違う。ベランダからだと聖兄の部屋を通ることになるし、さすがにそれじゃバレちゃうから普通に玄関から」
「え、玄関!?」
「うん。だって鍵開いてたし」
「………」
……お母さん。ゴミ出しに行ってそのまま鍵を閉めてなかったんだ。これが本当にヤバい人だったらどうするの。無用心だな……。