今日も一条三兄弟と××な日々。


「……はは、大丈夫ですよ!」

私は大丈夫なんだけど、お父さんやお母さんにバレないか心臓が何度もヒヤヒヤした。

本当のことを知ったら絶対ふたりとも失神しちゃう。


「……今度晶が部屋に入ってきたら俺に言え」

私の顔色を読まれてしまったのか気づくと聖が並んで歩いていた。


「ベランダから声ぐらい出せば普通に聞こえる」

私を心配……してくれてるのかな。


「でも晶くんが透明になってたら見えないし……」

「平気だ。俺は匂いで分かるから」


そう言うと私の返事も待たずにスタスタと前を歩いていってしまう。

不器用だけど聖が優しい人だってことはもう知っている。その心遣いがちょっと嬉しくなって学校に向かう足取りが軽かった。

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