今日も一条三兄弟と××な日々。

聖は本当にクールという言葉が似合う。

学校だと特にポーカーフェイスで、その表情を崩すことはない。クラスメイトの男子とはひと言ふた言話すけど女子たちの誘いには悲しいくらいスルー。

むしろ話しかけるな、近寄るなっていうオーラが凄すぎて、まさに一匹狼だ。


「茉莉も大変だよね。あんな美男子が隣に引っ越してくるなんて適当な服装で外ウロウロできないじゃん」

今は家庭科の授業中。家庭科室に移動して手芸品を作っていた。


「えーできるよ。部屋着のままコンビニだって行くし」

そもそも寝起き＆スッピンで髪の毛ボサボサの状態でも晶くんが侵入してきたりするし、もう外見にこだわってられないというかなんていうか……。


「それで三人の中で誰がタイプなの？」

「！」

突然景ちゃんがヘンなことを言うから思わず机の上の裁縫道具を落とすところだった。


「タ、タイプってなにが？」

私の動揺とは反対に景ちゃんは針と糸を上手に使いながら手元の布を縫っていく。


「私は昴先輩がいいなー。知的で大人っぽいし色々なテクニックも豊富そうじゃん」

……テ、テクニック！？


景ちゃんは私と違って恋愛上級者だし、つい最近まで大学生の彼氏がいたぐらい。景ちゃんは年上がいいっていつも言ってるし、美人でオシャレだからすぐにまた彼氏はできると思うけど……。