今日も一条三兄弟と××な日々。
保健室に着いて昴さんがすぐ私を椅子に座らせてくれた。「足を見せて」と言うから私は見えやすいように靴下を脱ぐ。
座っている私に片膝をついて昴さんは私の痛めた箇所に軽く触れた。
「……っ」
少し触られただけですごく痛い。
「折れてはないし多分ヘンに捻っちゃったんだね。ごめんね。俺のせいで」
「いえ、昴さんのせいじゃ……」
そのあと昴さんが優しく湿布を貼ってくれて、少しだけ痛みが和らいだ気がする。
「さっきどうして目を反らしたの?」
昴さんが片膝をつけたまま私を見上げている。
やっぱりバレていた。
一応自然にやったつもりだったけど、さすがに露骨すぎたよね。
「ちょっとっていうか、だいぶ傷ついた」
ドキッとするような眼差し。
そういえばここは保健室。脳裏に蘇るのは昴さんが吸血鬼化したあの時の出来事。
「すいません。あれは個人的な諸事情で……」
「諸事情とは?」
逃さないって目。
瞳の色は正常だけど、獲物を狙うような怪しい目付きは吸血鬼そのものだ。こんな視線を送られたんじゃ嘘をつくことはできない。