今日も一条三兄弟と××な日々。


「さて、今回も良い採取ができたし、わざわざ帰ってきた意味があったかな」

三人のチェックが終わって匠さんはかなり上機嫌。

……本当医者なのかなあ。まだ私としては疑わしい。


「あれ?茉莉ちゃん足を痛めているのかい?」

「え……分かるんですか?」

膝下のロングワンピースだし、捻った左足首はほとんど見えないのに。


「俺ぐらい色々な血が混ざっていると五感が鋭くてね」

吸血鬼に透明人間に狼男なんて、一体どんな感覚なんだろう。私じゃ想像もできないけど。


「ああ、軽い打撲だね。この週末に安静にして過ごしていればすぐに治るよ」

匠さんはそう言ってカバンからひんやりと冷たいクリームを私の足に塗ってくれた。どうやら塗るタイプの湿布薬らしい。

なんだかお医者さんの一面を見ちゃった。

やっぱりちゃんとしてるんだな、と感心したのも束の間に……。


「それにしても白くて可愛い足だね。肌も柔かくて手触りも良くて……。ああ、採取したくなっちゃったな。それで今すぐ透明になりながらその首筋の血を飲んで、骨になるまでしゃぶり尽くしたい……っ!」


「「「変態親父、いい加減にしろ」」」

また三人の声がピタリと重なった。
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