『誰にも言うなよ？』

そうか。

オマモリって、そういう意味だったのか……。


「いち教師が生徒個人の居場所を把握してるなんてヤバイと思いますけど」

「素直に喜んどけって。助けにきたとき嬉しかったろ」

「っ、そりゃあ……」

「心配しなくてもお前は俺が守ってやるから」


雅人が目を見開く。

わたしだって、今の台詞には、驚きだ。


「……俺の台詞とるなよ」

「はは。そりゃそうだ。木乃もこんなオッサンよりはイケメンに守られたいよな？」


（なんで……）


「青山、木乃からもう目離すなよ？」

「ああ」


（どうして、そんなに……）


わたしに優しくしてくれるんですか。