『誰にも言うなよ?』
「……レオ」
「これからも、しようよ。一緒に。今しかできない、青春っぽいこと」
レオがときどき幼く見えるのは
無理に、大人になろうとしてきたからなのかな。
「レオ!」
「ん?」
「レオは、気持ち悪くなんてないよ」
「……え?」
「そ、そりゃあ盗聴アプリ入れたり。初対面で顔を舐めてこられたときは普通にキモいと思ったけどさ!?」
「はは。思ったんだ?」
「ひょろくてモヤシみたいだ、とも思ったし」
「傷つくなぁ」
「で、でもね。その白さは自慢していいと思う!」
「……はぁ?」
「病気なのに自慢とか言って失礼なのは承知だよ。それでも、綺麗な子だって思った。きっと小学生の頃のレオは、もっともっと天使みたいだったと思う」
「…………」
「同じクラスだったら良かったのにね。アンタのことバカにするやつ、わたしが口で言い負かしてやれたから」
「わぁ。怖そう」
棒読みで全然気持ちがこもっていないレオ。
「力は無いけど口の悪さなら負ける気しないからね、わたし」
今度は鼻で笑われた。
「信じてないね? 腹黒優等生ナメないでよ!?」
「黙ってモトコ」
「……え?」
「それ以上可愛いこと言うと、キスしちゃうよ?」