『誰にも言うなよ?』
「……学校で、なにがあった?」
雅人のストレートすぎる質問に、すずかちゃんは口を開かない。
ただ、黙って棒つきのアイスを舐めているだけだ。
「すずかちゃんが話さないなら、わたしの話を聞いてもらおうかな」
わたしがそう切り出すと、すずかちゃんの目線がアイスからわたしに移った。
透き通るようなキレイな瞳をした女の子。
守りたい、と素直に思ってしまう魅力がある。
「……わたし、イジメられてたの」