『誰にも言うなよ?』


レオの言葉が


心の奥深くまで、響いてくる……。


「ボクは青山くんみたいにお利口でもないし、聞き分けも良くない。いつだって、あわよくばキミが欲しい」


レオは、こんなにも自分の気持ちに正直だ。


雅人だって強引なことはしないけれど、まっすぐにわたしを想ってくれているのが伝わってくる。


「だから、ズルいことだってしてきた。たとえ傷つけても自分の手で幸せにしてあげられるから」


そんな風になれるのが……とても羨ましい。


「なのに、どういうわけかキミが他の男と幸せになるための手伝いなんて始めてる」


そういってはにかんだあと


「モトコにバカって言ったけど。ボクの方が、よっぽどバカかも」と、スカートに触れてくる。


「はぁ……!?」


どこ、触って――。


「んー。ここかなぁ」

「ちょっと……くすぐったい」


(なにかんがえてるの……っ!?)


「あ。あった」


ポケットから取り出したのは、スマホだった。


「どーぞ」

「どうぞ……って」

「もちろん。カミヤに連絡するんだよ」

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