『誰にも言うなよ?』
やっ……ば!!
今の暴走族たちの会話でレオがキレた……!!
「レオ。その人たちに怪我させちゃダメ……だよ?」
「モトコ、黙ってて」
「でも、」
レオを犯罪者にするわけにはいかないし。
このままヤられるわけにも……いかない。
わたしの、せいだ。
わたしが下に降りようなんて無茶言わなければこんなヤツらに遭遇せずに済んだ。
どうしよう。
どう、止めればいい……?
「まあ、待てって。コイツらの皮なんていただいたところで一円の価値もないだろ?」
――!?
「話はお前らの頭とつけてきた。とっとと帰りやがれガキども」
やってきたのは、スラリと高い背で
黒ずくめに黒マスクの黒髪男――。
「来るの遅かったね」
「俺を待ってたのか?」
「ボクは会いたくなんてなかったよ。でも、お姫様がさぁ」
(……!)
「カラスみたいだね?」
「黒豹って言ってくれよな」
すると、暴走族の目の色が、変わる。
「は……“黒豹”?」
「嘘だろぉ」