『誰にも言うなよ?』
「……なにかあったのか?」
心配そうな表情を浮かべる雅人。
やば、わたし顔にでちゃってたのか。
雅人は怪我で大変なのに余計な心配かけられない。
それにこれは、うちのクラスの問題だ。
「帰ろうよー」
雅人はレオの車で帰るそうで(この頃は雅人の家に入り浸っているみたい)、わたしも一緒に乗せてもらっているのだが……。
「ねえ、レオ」
「ん?」
「……ちょっと2人になれないかな」
会長とのこと、レオには伝えておこうかな。
「え、なに。モトコ。ついにボクに乗り換える日がきたの?」
「……へ?」
「どこで2人きりになる? 保健室?」
……!!?
「いや、ちがうくて」
「うん。まぁそうだよね。モトコがボクを選ぶなんてことは……ないよね」
そんなあからさまにへこまないでくれ。
「でも、ボクと2人になるなんてキケンだよ? 押し倒しちゃうよ?」
「……やっぱり、もういいよ」
「どうして3人じゃダメなの?」