『誰にも言うなよ?』
「へぇ。そっか。それで?」
(……え?)
「意味あるの? そんなことして」
(……意味?)
「そりゃあ……高校生活の、思い出とか」
「必要なの?」
「なにが、言いたいんですか」
「だからさ。そもそもに木乃さんは、あんなクズたちとの交流を求めてるのかって聞いてるんだけど」
――!?
「僕は必要ないと断言するよ。学祭なんて無駄なものは要らない」
「そんな……」
「今年失敗して、大きく縮小されればいい。外部からの訪問も要らないし。出し物だって最小限におさめる」
「それが、学校を代表する生徒の言葉ですか」
「こんな学校、世間に晒したところで恥だろう?」
「……!?」
「君だって、入学当初は感じたんじゃないかな。“入る学校を間違えた”って」