『誰にも言うなよ?』
「おかえりー、モトコ」
屋上に戻るとレオはスマホでパズルゲームのようなものをして遊んでいた。
いつも遊んでいるが、この男、なかなかIQが高いらしい。
おまけに器用。この前ルー◯ックキューブを目の前であっという間に完成させて見せてくれた。
雅人は横になって眠っていた。
なんだかんだ毎日睡眠不足なのは、すずかちゃんの面倒をみていたり、家のことや犬の散歩で体力を消耗してるからだと思う。
腕が治るまでは、大変だろうなぁ……。
「どうだったー?」
「バッチリだよ。これで堂々と働ける」
「……堂々とカミヤと会える、って言った?」
は!?
「許可おりなきゃアイツと会う機会も減ったのになぁ」
「ちょっと……」
「なんてね。よかったねー、モトコ」
び、ビックリした。
そういうのは反応に困る。
「ところでさぁ。モトコにできる探偵事務所ならではのお仕事ってどんなの?」
「わたしもよくわんない」
清掃員以上のことをさせてもらえるのだろうか。