『誰にも言うなよ?』


うちはとてもじゃないけど裕福とはいえない。


幼い頃に両親を事故でなくし定年間際のおじいちゃんが大黒柱なのだが、おじいちゃんもおばあちゃんも自分のお金と時間をわたしにたくさん使ってくれてるのが申し訳ないと最近すごく思う。


「お父さんとお母さんが素子のために貯めてたお金があるからなにも心配しないで」なんて言っていたけれど、贅沢をいえないなっていうのは見ていればなんとなくわかる。


行きたい私立の進学校は断念した。

授業料が目玉が出そうなくらい高かったから。


物を大切に使い切ったり欲しい物を我慢することに関しては長けていると思う。


多少汚れていようが使えるものは、使う。

踏みつけられた教科書もノートも。


そう思えるのは節約生活を続けてきたからだろう。

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