届け。


「紗羅…あれは…」

「うん…やばい…」

そう。
一目惚れを信じない私が一目惚れをするくらい。
そして好きなタイプすら違いすぎる
私の親友ですら、固まってしまう。

私達2人以外の、そこに居た女の子たち全員が
今、目の前にいる、その人に
目を奪われていた。

そしてその人は、妙に感じている視線に気づいたのか
こちらを振り返り、優しく微笑み、
ペコッと軽く頭を下げた。
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