fantasista




「おい……

別に片付けさせるために呼んだつもりじゃねぇ」



「あんたは黙ってベッドに転がってて!!」




あたしは戸崎を睨み、片付けを始める。

不満そうに「怖ぇ女だ」なんてボヤく戸崎を無視して。




怖い女でも何でもいい。

あたしが戸崎に出来ることって、これくらいしかない。

それに、掃除をしている間は全てを忘れられるんだ。

あたしが戸崎の邪魔をしたとか、戸崎は人気者だとか。


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