fantasista
GAME.2 ナックルシュート
次の日、会社に行っても仕事に身が入らなかった。
頭の中を、戸崎の存在がぐるぐると回っていくだけだった。
戸崎、昔と変わっていなかったな。
それでいて、大人になっていたな。
急に関係を切ったあたしと、昔と同じように接してくれたな。
あぁ、やっぱり戸崎が好きだ。
戸崎以上の男なんているのかな。
でも……叶わない恋なんだ。
超マイナス思考のループに陥っているあたしは、
「みどりちゃん!」
先輩の舞さんに呼ばれ、思わず飛び上がった。