fantasista





俺の取り乱し様は無様だった。

笑えるほどに。




そんな俺に、



「落ち着いて、柊」



樹は言う。




「そんなに諦めがつかないなら、彼女と話すしかないよ」




俺は泣きそうな顔で樹を見ていた。





俺は愚かだ。

いつからこうも、恋愛にはまり込む男になったんだろう。

俺は山形に会いたい。

今度は包み隠さず山形に伝えたい。

俺がどれだけ山形を好きなのかと。


< 199 / 244 >

この作品をシェア

pagetop