fantasista








交互にシャワーを浴びて、出てきた戸崎にくらくらした。

短い髪は濡れて逆立っていて、Tシャツからは鍛えられた二の腕が覗いていた。

ドライヤーで乾かしている最中のあたしの髪に、戸崎が優しく触れる。

それだけで、身体がふにゃふにゃになってしまいそうだった。




「山形の髪、綺麗だな」




戸崎はそう言ってあたしからドライヤーを取り上げる。

そして、おもむろにあたしを抱き寄せた。


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