fantasista








絶対逃がさねぇよ!

どんな意味で言ったんだろう。

あたしはやっぱり、戸崎が気になって仕方ない。









結局、戸崎に掴まった。

戸崎なんて無視して逃げれば良かったのに、戸崎に会えると思うとやっぱり嬉しくて。

のこのこと指定された場所に行ってしまった。




卒業して戸崎と離れて、連絡先も全て変えた。

戸崎を忘れようとしたのに、いざ本人を目の前にすると……

あの頃のあたしに戻ってしまうんだ。

忘れようとして、結局何も忘れていない自分に呆れ返る。


< 39 / 244 >

この作品をシェア

pagetop