fantasista

「ペチャパイでオトコオンナなのに、五年ぶりに会ったら変わってるんだな」




奴はしみじみと言う。




「伸びた髪にカラーパーマして。

おまけに化粧までしてやがる。

ペチャパイは変わらねぇけど」





そんな戸崎に、喧嘩売ってるの？と最後の抵抗で睨んでやる。




戸崎は、あたしを貶すつもりで呼んだのだろうか。

急に音信不通になったあたしに、仕返しをするつもりで。

そう考えると胸が痛む。




あたしは……きっと、少し期待していたのだろう。

戸崎が昔みたいに、あたしを大切にしてくれることを。