fantasista







そう思っていたのだが……








「よう」




オフィスを出ると、声をかけられた。

奴はオフィスビルにもたれかかり、腕を組んであたしを見ていた。

奴を見てビクッと飛び上がり、



「ドッキリ?それともストーカー?」



可愛げのないことを言う。




それにしても、心臓が止まるかと思った。

なんでこんなところにいるの?

なんで不意打ちするの?

今日は戸崎なんかに連絡してやらないと思ったのに。


< 57 / 244 >

この作品をシェア

pagetop