fantasista





「でも……久しぶりに会ったお前は、ペチャパイだけどいい女になっていた。

すげぇ悔しい。

俺のいない間に、山形はこうも女になっていたなんて」




そう言って、戸崎はあたしの髪に触れる。

パーマをかけたあたしの髪は、ふわっと戸崎の指の隙間から落ちて。

戸崎と視線がぶつかった。

戸崎のくせに、甘くて優しい瞳をしていて……

離れられなくなったんだ。



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