fantasista
上手くいった……
確かに上手くいったのかもしれない。
なんだかキャラが変わってしまった戸崎と寄り添って、幸せを噛み締めていたから。
だけど……
決定的なところが上手くいかなかった。
また、出来なかったのだ。
暗い顔のあたしを見て、
「まさか……みどりちゃん……」
舞さんが複雑な顔をする。
そんな舞さんに、泣きそうな顔で頷いていた。
戸崎は今までの男と違って、あたしが隣にいてくれればいいって言った。
だけど……きっと幻滅しているだろう。
それどころか、引いているかもしれない。