好きだから……
両親を亡くし、成績にケチをつける人間がいなく、自由気ままに過ごせる俺を見て、みどりは八つ当たりすることで、心の均衡を保ってるんだ。
今日もまた、ひとしきり八つ当たりしてから、体を交えた。
2ラウンド目を要求したから、命じられるままに開始したら、止められたけど。
好きなヤツが、目の前で大嫌いな女に向かって『俺の、だから』発言されたら、気が狂いそうにもなるだろうな。
さらに、美島と絢が幼馴染だったと知って。行き場のないドロドロした感情が、渦巻いたに違いない。
絢はすげえいいヤツ。
バカがつくくらい素直で、人を疑う心もなくて。まるでひな鳥みたいなヤツ。
千里は、ぽわんとした綿あめみたいなヤツだな。
一緒にいるだけで、和むっつうか。心穏やかになるっつうか。
バカだけど、バカなりに一生懸命だな。
料理がうまい。勉強はいまいちだが、料理ができる女は、京ちゃんじゃねえけど、バカでも生きていける。
男を胃袋でつかんでしまえばいいんだから。
絢は……料理は下手くそだし、バカだし。救いようがねえやつで、俺がいなきゃって思ってたけど。
美島がいるんじゃ、俺に勝ち目はねえな。
んで、次に放っておけないのがみどりだ。
心の安定を保ってくれるヤツがデキれば、みどりはすげーイイ女になれるって思ってた。
そいつが、みどりが恋した美島だったら……って思ってた。
人生早々、うまくいかないもんだな。
「おい」と低い声がして、俺は振りけると「げ」と思わず、心の声が漏れ出てしまった。
街中で、偶然にも美島に会ってしまうとは。
最悪と思ってしまうのは、俺だけなんだろうな。
「ゲームの大量買いとは、いい身分だな」と美島が嫌味満載で、俺に声をかけてくる。
「あ?」と俺は手に持っている袋を目に落とした。
今日もまた、ひとしきり八つ当たりしてから、体を交えた。
2ラウンド目を要求したから、命じられるままに開始したら、止められたけど。
好きなヤツが、目の前で大嫌いな女に向かって『俺の、だから』発言されたら、気が狂いそうにもなるだろうな。
さらに、美島と絢が幼馴染だったと知って。行き場のないドロドロした感情が、渦巻いたに違いない。
絢はすげえいいヤツ。
バカがつくくらい素直で、人を疑う心もなくて。まるでひな鳥みたいなヤツ。
千里は、ぽわんとした綿あめみたいなヤツだな。
一緒にいるだけで、和むっつうか。心穏やかになるっつうか。
バカだけど、バカなりに一生懸命だな。
料理がうまい。勉強はいまいちだが、料理ができる女は、京ちゃんじゃねえけど、バカでも生きていける。
男を胃袋でつかんでしまえばいいんだから。
絢は……料理は下手くそだし、バカだし。救いようがねえやつで、俺がいなきゃって思ってたけど。
美島がいるんじゃ、俺に勝ち目はねえな。
んで、次に放っておけないのがみどりだ。
心の安定を保ってくれるヤツがデキれば、みどりはすげーイイ女になれるって思ってた。
そいつが、みどりが恋した美島だったら……って思ってた。
人生早々、うまくいかないもんだな。
「おい」と低い声がして、俺は振りけると「げ」と思わず、心の声が漏れ出てしまった。
街中で、偶然にも美島に会ってしまうとは。
最悪と思ってしまうのは、俺だけなんだろうな。
「ゲームの大量買いとは、いい身分だな」と美島が嫌味満載で、俺に声をかけてくる。
「あ?」と俺は手に持っている袋を目に落とした。