好きにさせてよ!❤️一途女子VSクーデレ男子❤️
そう思って、里中の声を遮り
にこやかな笑顔を作ったあたしは
階段の手摺りに掛けていた里中の手を無理矢理引っ掴んで
握手紛いな形にさせ、里中の手をぶんぶんと振った。
「…橋本」
里中はそんなあたしの事をじっと見つめている。
「え、えへへ」
無理ありますよね、この話題の逸らし方。
苦笑いのあたしの頬に、もう片方の里中の手が伸びて来たかと思うと。
ぐにっ、
いきなり頬を抓られた。
「い、いひゃいいひゃい!」
ハムスターの頬袋の様に伸びる自分の頬に小さな痛みを感じて声を上げる。
「…何、話逸らそうとしてんの」
里中は無表情のまま、そう言ってあたしの頬をぐいぐい引っ張る。
「~っ!」
や、やっぱり怒ってるんだー‼︎