好きにさせてよ!❤️一途女子VSクーデレ男子❤️
「その…
別れた経緯とかーー」
「…あっさり別れたって言ってくれるんだな」
あ゙っ…!
何て声を掛ければ良いか分からなくて、
里中を傷付ける様な無神経な言葉を口にしてしまった。
「…ごめんなさい」
しょぼんと項垂れると、里中は“悪い”と呟いた。
「少し、八つ当たりした。
橋本は関係無いのにな、たまたま耳にしただけなのに」
「ううん、あたし八つ当たりされただなんて思わないよ」
「…そ。
ま、そう言う事だから」
溜め息を吐いて、再びくるりと背を向けた里中の姿は少しだけど震えていて。
何でかな、里中が泣きそうになっている様な気がしたんだ。
分かってる、あたしには関係無い事位。
分かってる、お節介な事位。
分かってる、自己中な事位。
でも――
「里中っ!」
気が付いたらあたしは、もう一度里中の事を引き留めていた。