好きにさせてよ!❤️一途女子VSクーデレ男子❤️
顔を見合わせてにやっ、と笑った後
机に置いていたスクール鞄を肩に掛けて二人で教室を後にした。
二人、並んで廊下を歩きながら下駄箱へと向かう。
暫くすると縡ちゃんとの会話は昨夜テレビでやってたバラエティー番組の雑談へと変わった。
それを一方的に熱く語り始める縡ちゃんに
笑顔で相槌を打ちながらも
考えるのはずっと里中の事。
“羽華自身を見て貰える様に努力しろって事”
縡ちゃんに言われた事が頭の中でループする。
あたし自身、ってどんな事をすれば良いんだろう。
やっぱりストレートに気持ちを伝えろ、って事なのかなぁ。
でも真剣に気持ちを伝えて里中に迷惑がられても嫌だし。
でも、かと言ってこのままじゃ――
「――ずっと片想い、かぁ」
二年ぶりに口にした自分の恋心は
少しだけ前より辛くなっていた――。