好きにさせてよ!❤️一途女子VSクーデレ男子❤️
「…っ‼︎」
いきなり背中を押された里中は少し前によろめいて、それからくるりと後ろを振り向いた。
「…いきなり何」
今の衝撃で掛けていた眼鏡がずれて斜めったらしい。
それを里中は鼻の頭から人差し指でくいっ、と元に戻した後
怪訝な顔をしてあたしに向き直った。
「えへへ、窓から里中が渡り廊下歩いてるの見付けたから追い掛けて来ちゃった!」
「…?
何か俺に用だった?」
……‼︎
やっばい!
声掛けたは良いけど何話せば良いか全く考えてなかったや!
額にじんわりと冷や汗が浮かぶ。
しかし話し掛けた手前、何か、何か言わなくてはっ!
頑張るのよ、羽華!
心の中、自分で自分に応援を送る。