好きにさせてよ!❤️一途女子VSクーデレ男子❤️
「縡ちゃん、声大きいよっ!」
まだ人が少ない朝の教室、今の話が誰かに聞かれていないかどうか
あたしはきょろきょろと教室内に視線を走らせた。
「ごめん、ごめん」
縡ちゃんは叫んでしまった事を軽く詫びると
今度はさっきよりも声のトーンを低くした。
「…で?
本当なの、“あの”里中に恋したって」
「だから本当だって言ってるじゃん」
縡ちゃんに合わせてあたしも声のトーンを低くする。
「ってか、里中の何処が良いのさ。
無口だし無表情だし何考えてんのか分かんないじゃーん」
「そ、そんな事無いもん!」
「えー?」
里中に恋をする要素が分からない、と付け足して呆れた顔をする縡ちゃん。
本当に、そんな事無いもん。