好きにさせてよ!❤️一途女子VSクーデレ男子❤️
天井を見上げて、涙が零れ落ちそうになるのを
何とか阻止しながら。
震える声で里中に返事をする。
「じ、じゃあっ…
これから宜しく、で良いのかなぁ?」
「…分かった、これから宜しく、橋本」
生気の無い様な返事に溢れ出す涙が、止まらない。
嬉しいけど、苦しい。
悲しいけど、幸せ。
色々な感情がごちゃ混ぜになって頭の中を支配する。
何だか可笑しくなりそう。
涙腺決壊間近。
「じゃ、じゃあまた後でねっ!」
里中に涙を見られるのがどうしても嫌なあたしは
それだけを叫ぶ様にして伝えると、其処からダッシュで走り出した。
今は、里中の顔が見れない。
見たくない。
「好きになるから!」
遠ざかる場所から、里中の叫ぶ声が耳に届いた。
「きっと、橋本の事
…好きになるから!」
「~っ」
――それでもあたしはその声に振り返る事が出来無かった。