溺愛CEOといきなり新婚生活!?
「昨日のこと、まだ怒ってるの?」
「怒ってません」
「あぁ、そっか。妬いたんだっけ」
「っ……そう、ですけど」
違うと言いそうになったけど、もう知られているのを思い出して認めた。
七瀬さんと過ごしてきた時間の方が、圧倒的に私よりも長いのは分かってる。
でも、これからは……せめて今日からは、永井さんが心から好いている相手が誰なのか教えてほしい。
口先だけの愛情なんて、二度といらない。
でも、永井さんが何度も聞かせてくれた「好き」は、本物だって信じたいから――。
「到着。美味しいものを食べて、機嫌直してね」
シートベルトを外そうとしていると、彼が私の頬にキスをして笑みを浮かべた。