溺愛CEOといきなり新婚生活!?

 食事を終えると、永井さんの社用携帯が鳴り、彼は席を外した。

 家にいても彼が仕事の話をしていることはある。
 今日も、休日とはいえ忙しくしているなかデートをしてくれていると思ったら、へそを曲げているのがもったいないと思えてきた。
 せっかく一緒に過ごしてるのに……どうしても妬いてしまう。
 七瀬さんに負けないくらい、永井さんを好きになれたと思うのに伝える勇気がない。


「本日のデザートは、後ほどお届けいたしますね。こちらはサービスです」

 ジャスミンティーが入った硝子のティーポットを、七瀬さんがテーブルに置いた。


「海都が、あなたはジャスミンティーが好きだって言ってたの」

 七瀬さんは、私と目を合わせると優しく微笑んでくれた。


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