溺愛CEOといきなり新婚生活!?
「試したつもりはないけれど、辛い思いをさせてしまっていたらごめんなさい。でもね、あなたみたいにまっすぐで純粋な人が海都にはぴったりだと思う。私が言うんだから、間違いないわ」
七瀬さんが話し終えると、店の入口に永井さんの姿が見えた。
彼女は頑張ってと言い残し、他の席で食事をしている客に挨拶をしながら戻っていった。
「ごめん、長く外しちゃって」
「大丈夫ですか? お仕事ですよね?」
「まぁいつものことだよ。休みがあるようでないから慣れっこ」
柔らかく微笑む彼に、きゅんと胸の奥が鳴り響く。
七瀬さんに励まされて、今まで以上に彼を知りたいと思った。
「ここを出たら、どこか行きたいところはある?」
「夏物の服を少し買い足したいなって思ってて」
「いいよ、どこでも連れて行ってあげる」
デザートよりも甘い彼の笑顔に、心まで溶かされてしまいたいと思った。