一夜の。


朝コーヒーの匂いで目が覚めた。


あれ?俺寝坊した?!


「おはようございます。そんな慌てなくてもまだ6時半ですよ?」


有馬ちゃんは 俺にコーヒーを淹れてくれた。
なんだろう。幸せだ。

大好きな人が起きたら目の前にいて 俺のために目覚めの一杯を淹れてくれる。



あぁ。
「結婚したい。」


しまった!って思った頃には遅かった。


有馬ちゃんに今の言葉聞かれてた?


有馬ちゃんを見ると、

顔を赤らめて、目は俺を見ないようにパッとそらした。


完全に聞こえてた。


心の声が漏れるなんて大失態。
最悪だ。



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