一夜の。
冗談
「有馬ちゃんー。」
「はぃ、社長。お呼びでしょうか。」
有馬ちゃんと俺。
秘書と社長である俺たちは
有馬ちゃん曰くゲームの関係。
からかったり、逆に俺が焦らされたり。
今まで女に不自由したことのないこの俺が
1人の女に踊らされる日がくるなんて。
「スケジュールが酷い!」
「昨日の午後のご予定を全て断れっと命じたのは社長ですよ。
その穴を今週中に埋めなければなりませんので。
ご辛抱ください。」
有馬ちゃんはニコッと笑っている。が、
その目の奥は笑ってない。
確かに、昨日は俺が無理やり有馬ちゃんを
家に連れ込んじゃったんだけど。