愛しかた
「ふふ、大丈夫よ。パパには私から上手く言っとくから」
『パパには・・・』『ママには・・・』この言葉は綺星ちゃんの大好きな言葉。これを言うと、綺星ちゃんに飛び切りの笑顔が浮かぶ。
その先を言わなくても、綺星ちゃんはこの四文字だけで察してくれる。
それは昔からで。
仮病を使って何かの会を欠席したり、綺星ちゃんにお願いして夜にこっそり出かけたりする時にこれを言うと驚くほど上手く切り抜けられてきた。
怒られるはずのことも、綺星ちゃんを経由すれば怒られることも無く何も煩いことも言われない。
効果覿面の潤滑剤だと思う。
「ありがと。助かります」
昔お兄ちゃんがこっそり教えてくれた。綺星ちゃんはこの言葉を聞くと、私より自分が優位にいると実感できるらしい。
「大丈夫だから。ごめんねわざわざ」
そう言って部屋を出る綺星ちゃんはいつだって私の上を行く存在。
いつだって常にそうなのに。
誰もが理解していて、綺星ちゃん自身も理解しているはずのに。
『パパには・・・』『ママには・・・』この言葉は綺星ちゃんの大好きな言葉。これを言うと、綺星ちゃんに飛び切りの笑顔が浮かぶ。
その先を言わなくても、綺星ちゃんはこの四文字だけで察してくれる。
それは昔からで。
仮病を使って何かの会を欠席したり、綺星ちゃんにお願いして夜にこっそり出かけたりする時にこれを言うと驚くほど上手く切り抜けられてきた。
怒られるはずのことも、綺星ちゃんを経由すれば怒られることも無く何も煩いことも言われない。
効果覿面の潤滑剤だと思う。
「ありがと。助かります」
昔お兄ちゃんがこっそり教えてくれた。綺星ちゃんはこの言葉を聞くと、私より自分が優位にいると実感できるらしい。
「大丈夫だから。ごめんねわざわざ」
そう言って部屋を出る綺星ちゃんはいつだって私の上を行く存在。
いつだって常にそうなのに。
誰もが理解していて、綺星ちゃん自身も理解しているはずのに。