愛しかた
④
お呼ばれしたアフタヌーンパーティにママと綺星ちゃんと三人で向かうことになってしまったのは、三人ともそれぞれがパーティーの主催者である世良家にお世話になっているからだった。
スヴニールセラと聞けば誰もが目を輝かせるほどの有名なレストランで、それを展開しているのがこの世良家だ。
昔から世良家とは縁があったけど、ママや綺星ちゃんは今では入ることすら叶わないと言われているスヴニールセラが監修する料理教室に通い、世良家との繋がりを濃く持っている。
私の場合はただ世良家の次男である浩典と昔ちょっと付き合っていた時があり、別れて数年経った今もたまに食事に行く仲ってだけで、別段お世話になっているわけではない。
「そういや、綺星さんの婚約話って結構進んでるんだろ?」
「え!?」
思いの外大きな声が出てしまい、思わず口をふさいでママと綺星ちゃんの姿を探す。
会場の遠くの方で浩典のお母さんと談笑していた。
こちらの声はまず届かないなと安堵しつつ、浩典の腕を掴む。
「そういうデリケートな話を突然振るのやめてくれない?!」
「はぁ?」
スヴニールセラと聞けば誰もが目を輝かせるほどの有名なレストランで、それを展開しているのがこの世良家だ。
昔から世良家とは縁があったけど、ママや綺星ちゃんは今では入ることすら叶わないと言われているスヴニールセラが監修する料理教室に通い、世良家との繋がりを濃く持っている。
私の場合はただ世良家の次男である浩典と昔ちょっと付き合っていた時があり、別れて数年経った今もたまに食事に行く仲ってだけで、別段お世話になっているわけではない。
「そういや、綺星さんの婚約話って結構進んでるんだろ?」
「え!?」
思いの外大きな声が出てしまい、思わず口をふさいでママと綺星ちゃんの姿を探す。
会場の遠くの方で浩典のお母さんと談笑していた。
こちらの声はまず届かないなと安堵しつつ、浩典の腕を掴む。
「そういうデリケートな話を突然振るのやめてくれない?!」
「はぁ?」